解釈のジレンマ

　物事はいかようにも解釈できる。
　良い物事、悪い物事が初めからあるのではない。良いとするのも悪いとするのも、役立つとか役立たないとか、素晴らしいとか醜悪だとか、いかようであろうとも、解釈するのは結局は自分なのだ。
　しかし、どう解釈しようとも、そのときからその解釈の中には自分を差し込むことになるのを知っておこう。つまり、解釈にとらわれて、その解釈ができるような視点からのみ物事をみてしまうようになるからだ。
　つまり、解釈や、そこから生まれる価値判断は自分をきつく縛るというわけだ。しかし、解釈せずには物事の始末がつけられない。ここに、人生を読み解いていくことのジレンマがある。

【ニーチェの言葉】